英語会話カウンセリングルーム
(Q39)
関係代名詞を省略できるときと、できないときの違いは?
関係代名詞のthatを省略できるときと、できないときの違いが分かりません。教えてください。
(大阪府 こまささん)
英語会話カウンセリング 39
関係代名詞は、直後に<主語+動詞(助動詞)>が続いていれば省略できます
解説する前に、関係代名詞のthatを使った例文を見ておきましょう。
1. I want an electronic dictionary that can pronounce English
words.
英単語を発音してくれる電子辞書が欲しい。
2. I lost the electronic dictionary (that) I bought last month.
先月買った電子辞書をなくしてしまった。
1、2はいずれも、関係代名詞のthat以降が「どんな電子辞書か」を説明しています。1は「英単語を発音してくれる電子辞書」、2は「先月買った電子辞書」ですね。関係代名詞を省略することができるのは、直後に<主語+動詞(助動詞)>が続いている場合です。1は、thatの直後がcan(助動詞)なのでthatを省略することはできません。2は、I bought(主語+動詞)が続いているのでthatを省略して、I lost the electronic dictionary I bought last month.とすることができます。このような文を見聞きしたとき、the electronic dictionaryとI bought ...の間に関係代名詞が省略されていると意識することが大切です。
省略可能な関係代名詞はthatだけでなく、人について用いるwhoも同様のルールです。
3. I have a friend who lives in Egypt.
エジプトに住んでいる友人がいます。
4. She is a friend (who) I respect.
彼女は私が尊敬している友人です。
3のwhoは直後にlives(動詞)が続いているので省略不可、4はI respect(主語+動詞)が続いているので省略可です。お分かりいただけましたか?
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(Q40)
宿題のことを「分かっている」と言いたいとき、I know.は良くないですか?
英会話のレッスンで、イギリス人の先生が「来週の宿題分かってる?」と私に聞いたとき「I know.」と答えました。そのとき先生は、違和感のある表情をした気がしたのですが、宿題のことを「分かってる」と言いたいとき、I know.は良くなかったでしょうか? I understand.やI got it.などを使うべきでしょうか? Sure.も使えますか? または、ただYes.と言えば良かったのでしょうか?
(埼玉県 くま子さん)
英語会話カウンセリング 40
言い方によっては誤解を与えてしまう可能性があります
来週の宿題について分かっているかどうかを聞かれて、I know.と答えるのは間違いではありませんが、言い方によっては誤解を与えてしまった可能性があります。I know.はIを強く言うと「そんなこと知ってるよ」といった響きになることが多いからです。knowを強く長めに言うと、「ほんと、そうですね」と同意や共感を表します。
Do you know ~?と聞かれたら、Yes.またはYes, I do.と答えれば十分です。Do you know ~?に対してI know.、Do you have ~?に対してI have.、Did you eat ~?にはI ate.のように、<主語+その動詞>と答える学習者がいるようですが、同じ動詞を繰り返さず、(Yes,) I do.や(Yes,) I did.のようにdoやdidを使うといいですね。
ちなみに、I understand.はちゃんと理解できたかどうか聞かれたときの「理解できました」、I got it.は依頼されたり、念を押されたりして「分かりました」「了解」と言うときに使うので、「宿題分かってる?」の答えとしては不向きです。Sure.はYes.の代わりとして使えます。
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(Q41)
Don't keep the door open.とDon't leave the door open.の違いは?
Don’t keep the door open.とDon’t leave the door open.の違いを教えてください。
(山形県 摩周怜さん)
英語会話カウンセリング 41
「ドアを(ストッパーを支うなどして)開けた状態にしておかないで」と「ドアを開けっぱなしの状態にしておかないで」の違いです
<keep A ~>と<leave A ~>はいずれも「Aを~の状態にしておく」と訳すため、使い分けが難しく感じられますが、大きな違いは「なんらかの働き掛けがあるかどうか」です。<keep A ~>は、Aを~の状態に維持しておくための働き掛けが必要ですが、そういった働き掛けをしないでそのままの状態にしておくのが<leave A ~>です。つまり、keep the door openは、ドアにストッパーを支う(かう)などの働き掛けをして開けた状態に保つことを意味しますが、leave the door openは既に開けっぱなしになっているドアをそのまま開いた状態にしておく、あるいは、入退室の際に開けたドアをわざわざ閉めず、開けっぱなしの状態にしておくといったイメージです。仮に、一度開けるとゆっくり閉まっていくタイプのドアの場合、keep the door openにすることは可能ですが、leave the door openは状況的に不可能ですね。
では、ご質問の表現を比較してみましょう。Don't keep the door open.は、「ドアにストッパーを支うなどして開けた状態にしておかないで」→「無理にドアを開けておかないで」、Don't leave the door open.は「開けた(あるいは、開いている)ドアをそのままの状態にしておかないで」→「ちゃんとドアを閉めてね」というニュアンスです。
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