英語カウンセリングルーム

英会話学習での、様々な疑問、質問にお答えします。

英語会話カウンセリングQ26~Q30

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(Q26)「天つゆに大根おろしを入れてください」は何と言えばいいでしょうか?

外国の方に日本食の食べ方を説明したいのですが、「天つゆに大根おろしを入れてください」は何と言えばいいでしょうか? 「このスープにこれを入れて食べてください」のように言ってもいいのでしょうか?
福島県 まおさん)

 

Put the grated radish in this tempura sauce.と言います

「天つゆに大根おろしを入れてください」は、(You can) Put the grated radish in this tempura sauce.と言います。「天つゆ」はsoup(スープ)よりsauce(料理に付けたりかけたりする液状の調味料)を用いて、tempura sauceと表現するのが良いでしょう。天つゆが分からない外国人には、It's a special sauce for dipping tempura in.と説明するといいですね。「天ぷらを浸すための特別なソース」が直訳で、「天ぷら用のソース」といったニュアンスです。

天ぷらに天つゆ、塩、レモンを添えてお出しする場合は、You can enjoy your tempura with this sauce, salt or lemon juice.(天つゆ、塩、またはレモン汁で天ぷらをお召し上がりください)や、This sauce, salt and lemon are for the tempura. Each one will give the tempura a different taste.(この天つゆと塩とレモンは天ぷらにお使いください。さまざまな味をお楽しみいただけます)などと表現しましょう。

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(Q27) sickとillの使い分けについて教えてください

He has been sick.とHe has been ill.は同じ意味でしょうか? feeling sickと feeling illはどうでしょうか? 症状やその重さにより、どちらを使うべきか変わるのでしょうか?
(海外 ココナッツさん)

 

sickとillに意味の違いはありません

sickとillはどちらも「具合が悪い」「病気の」を表す形容詞で、意味の違いはありません。よって、He has been sick. / He has been ill.はともに「彼は体調が悪い(状態が続いている)」を表します。feel sickとfeel illにも意味の違いはありません。

傾向として、アメリカ英語ではsickが、イギリス英語ではillが多用されます。アメリカではillだと堅い英語に聞こえます。一方、イギリス英語でsickを用いるのは、「吐き気がする、ムカムカする」という意味のときです(アメリカ英語で「吐き気がする、ムカムカする」は、I feel sick to my stomach.のようにto one’s stomachなどの語句を加えて表します)。

最後にもう1点。「病気の~」という意味で後ろに名詞が続くときはsick ~のみが使われ、ill ~とは言いません。例えば「病気の子ども」の場合、a sick child(○)、an ill child(×)です。これは、アメリカ英語、イギリス英語に共通しています。

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(Q28)例文中のpeopleがなぜ複数じゃないのか分かりません

中学2年生の問題で、“How many people are there in the living room? ”とあり、解答が“There are three people in the living room.”でした。この問題と解答のpeopleがなぜ複数じゃないのか分かりません。
大阪府 ゆーさん)

 

peopleに-sを付けることができるのは、「(複数の)国民、民族」を表すときです

How many people are there in the living room?(居間に何人いますか?)に対する解答として、There are three people in the living room.(居間に3人います)は正しく、このpeopleは「(複数の)人、人々」という意味です。

辞書にはpeopleの複数形としてpeoplesが載っているので、なぜHow many peoples ...やThere are three peoples ...とならないの?と疑問に思われたのだと思いますが、peopleに-sを付けることができるのは、「(複数の)国民、民族」を表すときです。例えば、「アジア民族」や「アジア諸国民」などと言うとき、the peoples of Asiaと複数形のpeoplesを用います。アジアには、日本、韓国、中国、ベトナム、タイなど、いろいろな国民や民族がいるからです。

ご質問のpeopleは「国民、民族」ではなく、「(複数の)人」という意味ですね。このような場合はtwo people(2人)、ten people(10人)のようにpeopleに-sを付けないで用います。peopleそのものが「人」を表す複数形だからです。仮に、居間に「1人」しかいない場合は、There is one person in the living room.のようにone person(1人)を使います。oneは単数形なので、one peopleとは言えません。

※personの複数形にpersonsもありますが、堅い響きのため、ニュースなどでは好まれるものの日常会話ではpeopleを用いるのが一般的です。

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(Q29)<I'd say+動詞>は正しい使い方ですか?

あるテキストで<I'd say+動詞>で「~するのが良いでしょう」というのを見ました。疑問に思っていろいろと調べてみたのですが、I'd sayの後は<主語+動詞>が続いている文例がほとんどで、上記のように直接、動詞が続く文を見つけられませんでした。上記の使い方は正しいのでしょうか?
(北海道 やっちんさん)

 

通常は<I'd say+主語+動詞>とします

I'd say ~.は控えめに意見を述べるときの「~ではないかと思いますが」や「おそらく~ではないでしょうか」といったニュアンスです。おっしゃる通り、通常は直後に<主語+動詞>を続けます。I'd say he's in his 30s.(彼は30代ではないかと思いますが)、I'd say it takes about three hours.(おそらく3時間くらいかかるのではないでしょうか)という具合です。

ある教材に、<I'd say+動詞>のパターンが載っていたそうですが、推測するに、<I'd say you should+動詞の原形>のyou shouldが、あるいは、<I'd say it'd be better to+動詞の原形>のit'd be better toが省略された形かと思います。会話でWhat should I do?(どうすればいいかしら?)やWhich would be better, to buy now or wait a few more days?(今買うのと、もう数日待つのとでは、どちらがいいかな?)などと聞かれて、I'd say (it'd be better to) buy now.(今買うのがいいんじゃないかな?)のように、it'd be better toやyou shouldを省略して答えた状況が考えられます。このように、全文できちんと表さなくても文脈から意味が明白な場合、I'd sayの直後に(一部が省略されて残った)動詞が続くパターンを見掛けることがあるかもしれません。
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(Q30)「チームを辞めたいという私と続けたいという私がいる」はどう表現しますか?

「チームを辞めたいという私と続けたいという私がいる」と日記に書きたいのですが、どう表現すれば良いのでしょうか。「どうしようか迷っている」と同じ意味ではあるのでしょうが、できるだけ日本語に近い表現にしたくて質問しました。
広島県 ウルトラの母さん)

 

There is a part of me that wants to leave the team and another part of me that wants to stay.と表します

自分の中に存在する2人の異なる自分について、「…したいという自分と~したいという自分がいる」と表すには、There is a part of me that wants to ... and another part of me that wants to ~.を使うと良いでしょう。There is ~.は「~がいる」という意味で、このthatは「どんな私か」を表す関係代名詞です。…や~には動詞の原形を入れましょう。「チームを辞めたいという私と続けたいという私がいる」の場合、…にleave the teamを、~にstayを入れて、There is a part of me that wants to leave the team and another part of me that wants to stay.と表します。leave(~を退団する)の代わりにquit(~を辞める)を用いてもOKです。また、stay(とどまる)の部分を次のような否定形にすることも可能です。There is a part of me that wants to leave the team and another part of me that doesn’t (want to leave).

なお、複数の名詞について「~がいる・ある」と表す場合は通常、There are ~.を用いますが、上記のように、名詞がandで結ばれた複数のとき、最初の名詞(ここではa part of me)が単数ならThere is ~.を用いるのが一般的です。そのため、2人の異なる自分について述べたこの文も、There is ~.となっています。
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(Q30)海外ドラマを使っての勉強はどのようにすればいいですか?

海外ドラマを使っての勉強法がありますが、実際の英語のせりふと字幕、吹き替えでは多少違いがありますよね? だいたい合っていればいいと思って進めるべきか、徹底的に調べるべきか、どちらがいいのでしょうか? また、洋楽の歌詞はさらに抽象的なので、日本語訳がまるで違っていて戸惑います。
山梨県 とんとのあさん)

 

リスニングに特化したり、使ってみたい表現のみを覚えたりしましょう

海外ドラマは、英語の感覚をつかむのに適した学習ツールといえます。状況が設定されているので、はっきりと英語が理解できなくても意味が想像しやすく、状況に応じた自然な表現を身に付けることができるといったメリットがあります。しかし、各せりふの英語と日本語を照らし合わせながらきちんと学びたい人には、言語間で生じる表現のギャップに疑問が残るかもしれません。ドラマや映画の字幕は、せりふの長さによって翻訳の字数が決まっています。状況、役柄、その人の口調などを考慮しながら、翻訳者は巧みな日本語さばきで字数内に収めているのです。例えば、I can’t do that.というせりふがあるとします。これを「私にはそんなことできないわ」と直訳した場合、吹き替えだと15字、字幕だと13字になり、展開の早いシーンでは字数オーバーです。しかし、「無理よ」と意訳すれば3字に短縮できます。男性役なら「無理だ」と訳してもいいですね。人によっては「できないわ」や「いやよ」と訳すかもしれません。このあたりの訳し方は翻訳者のセンスによります。

このように、ドラマや映画には独特の訳し方があることを念頭に置き、声のトーン、顔の表情、ジェスチャーなど、語学書からは学びきれない点に意識を向けて、英語を感覚的に捉えるよう割り切ってはいかがでしょうか? 余裕がある人は、和英のギャップや英文の成り立ちを調べるとより効果的ですが、そうでなければ、細かな点を気にせず、リスニングに特化したり、使ってみたい表現のみを覚えたりするだけでもいい勉強です。

また、洋楽は全体の世界観を大切にするため、英語と日本語とが全く異なる表現になっている場合が多々あります。歌詞に込められたメッセージに目を向けて、音楽と英語を楽しむといいですね。

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